2009年04月26日

錦絵はいかにつくられたか

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少し遠出、千葉の佐倉にある歴史民俗博物館にて。

錦絵は浮世絵のうち多色刷りのもので、大量生産ができるもの。
美的な価値と同じくらい、広く庶民のものであったことに価値があるものです。

だからいろいろな展示会で錦絵を見る度、
綺麗面白いでは何となく終われない、未解決な感じがいつも残っていました。
これらが江戸の町でどう流通していたのか、そこを知りたい、という。

この企画展の趣旨が、何かを解決してくれそうな気がして出掛けました。

丁寧な解説から、錦絵をめぐる江戸時代の商業活動の一端がかいま見れて、親近感が湧きます。
例えばある人気の歌舞伎役者が亡くなった際、彼の錦絵の追悼バージョンが発売され、
一日2〜3万枚を売り、発売後一ヶ月で30万枚以上を売り上げたという記録。
また、錦絵が売られていた店では、人気があり回転率の高い役者絵は店の前面に、
そうではないが品揃えとして必要な名所絵などは店の奥にディスプレイされていた、など。

所蔵品の版木の展示もあって、精緻な彫りや、凹部分に走り書きされた色指定のメモなど、とにかくリアルです。
木の一枚板は貴重だったので、一般に版木はリサイクルされ、ひとつの錦絵用に作られた版木がひとそろい残っているのは珍しいそう。

この博物館、常設展示も充実していて、ひととおり見終わると、過去へ長い旅をした感じがします。

体力が残っていれば城下町の雰囲気も見たかったけれど、叶わず。
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