2011年01月04日

お正月の過ごし方

寒さを理由に今年はエアー初詣。
年末年始はテレビ(といっても録画してあったいろいろ、サーカス、オペラ、バレエなど)と料理と読書を楽しみました。

1年の終わりから始めにかけて読んだのは、2冊の本です。

1冊は、『LIVING IN TOKYO 1928-1936』(東京に暮らす)。
イギリス外交官夫人としてその頃の東京に滞在した、キャサリン・サンソムの著作。
英国で1937年に出版された本の訳書です。
時期は若干ずれますが先日見た「朝香宮のグランドツアー」展と逆の視点だと思って興味を持ちました。

外交官夫人といっても政治の話は一切抜き(微妙な時期でしたしね)、一人の女性が生活者の視点から東京の人や暮らしを綴っています。
現代の東京に生きる私が読んで面白いのは、異国を見るような部分と、今も全く変わっていない部分が混ざっているところ。
また、当時彼女が自国の消費文化を嘆く部分は今の日本にあてはまり、海外からみた日本のイメージ(”安物を作り、売って売って売りまくる”)はお隣の国にあてはまります。持ち回り、というか順番ですね。

もう1冊は、『もうすぐ絶滅するという紙の書物について』。
『薔薇の名前』の作家ウンベルト・エコと、『存在の耐えられない軽さ』『昼顔』などの脚本家ジャン=クロード・カリエールの対談です。

書物のコレクターでもある両者が、さまざまな角度から書物について語ります。
紙の書物V.S.電子書籍 などという近眼ヒステリックな議論を期待する人は、肩すかしをくらう内容。書物というよりは人類が書き残した(あるいは残らなかった)「知」について幅広く語っているというほうが正しい内容で、お勧めです。

彼らのように知を蓄えた人を何と呼ぶのでしょうか?
嵩張らないし、狙われないし、上限がなく、税金もかからず、いつもメンテナンスして育てられる!
蓄えるのは知だけでいいんじゃないかと思いました(笑)。
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