2012年02月05日

神秘のデザイン 〜中国青銅芸術の粋〜

落ち着いた環境が好きな泉屋博古館分館で、中国の青銅器を見ました。
古代中国の青銅器は洗練されたフォルムが心地よくて大好きです。

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これはとてもユニーク。
何の先入観もなく見るとハンドバッグのようにも見えますが、紀元前12世紀、商(=殷)時代の酒器です。
きれいな楕円の器、蓋、足。その全面にみみずくをモチーフにした文様がみっしり。
3000年以上前に作られた、緻密な鋳物にため息が出ます。

今年の干支、龍の文様も、この時代には既に一般的になっていたそう。

しかし人間の想像力が生む仮想の動物って一体どういう過程を経て生まれたんでしょうか。
展示品の中には獣面文様や動物の具象的な彫刻で装飾されたものがたくさんあり、それらが、しかも世界中で同時多発的に、神格化されていた時代のことに思いを馳せました。

コレクションは各時代を経て明・清朝のものへと続きます。
古代青銅器はその倣古品として、美しい調度品へ受け継がれているということがよく分かるようになっています。
このあたりは、先日見た『北京故宮博物院』の展示にも同じ流れがありました。

ひととき日常を離れて興味の広がってゆく、とてもよいコレクションでした。
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