2019年11月05日

海岸を望む

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ho bisogno di questo! proprio questo!
深呼吸しに、遠足に出かけました。

日本の海岸線は、世界で6番目に長いのだとか。
空の青に海の青に、松の緑の取り合わせは最高。大事にしたい風景です。

山の上の美術館では今、仁清がたくさん見られます。
白釉の白は温かく、色みもさまざまで七彩があるのではないかと思うほど。

轆轤の名手なら完璧な造形もお手の物だと思うのですが、並んだ碗の多くは崩しの手が入っていて、おそらくその歪みのせいで思わず手にとってみたくなります。
これって、人は人の手のあとに触れてみたくなるということなんでしょうか。

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山の紅葉はまだまだこれからですが、活けられたこんな枝葉に心惹かれる季節です。

2019年10月29日

work in progress

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これはデータより感覚が「正しい」仕事。
結果はすべて自分に帰ってくるので真剣です。

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見たことのないあてなるものが目の前に現れるのを楽しみに。
それを愛でてくれる人との出逢いを楽しみに。

しばらく製作が続きます。


*お知らせ* あと3日となりました!
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2019年10月21日

正倉院の世界

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夏から楽しみにしていた「正倉院の世界」展を見てきました。

展示品は、奈良時代の日本製と、大陸や東南アジアから伝わってきたモノで構成されています。

今回の展示のハイライトは五絃の琵琶。
オリジナルと新旧の復元品の3本が一度に見られる贅沢な機会です。
復元品も素晴らしいですが、宿る命を感じるのはオリジナルのみ。360度、いくら眺めていても飽きません。
(オリジナルは11月4日までの前期展示)

平螺鈿背円鏡も素晴らしかったです。カワイイ花模様。
他の、唐からの伝来品(まさに唐物)とも共通するこのテイストは、文献で見たことのある唐代のファッションに通じるものがあります。
お花のつけぼくろに髪飾り・・・そういえば展示品では碁石にまで花喰鳥模様が入っていました。

五絃の琵琶と鏡に共通する魅力の素は夜光貝。
千年あまり経っても、発光するようなミステリアスな輝きが変わらないのには、驚きます。


2019年10月17日

五月 九月

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ごがつ くがつ ではなく、ぐんぐぁち くんぐぁち。

琉球組踊上演300周年記念公演のひとつ、「五月 九月」を見てきました。これは琉球を舞台にした、琉球舞踊と組踊の一端が見られる演目。
謡と囃子に乗せて、いろいろな踊りを挟みながら琉球ならではのコメディが展開します。

見ながら(今更ながら)気づいたのですが、トゥシューズや靴でなく足袋を履く踊りは爪先の動きがよく見えます。指先と同じように気を配られた爪先に、日本の舞踊の見どころを再認識しました。

公演の前には、組踊立方の人間国宝 宮城能鳳さんのプレトークがありました。
お話しながらちらと見せてくださった手指の振りが美しくて・・・来月も楽しみになってきました。

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これは公演のあったシアター。明かりのドットがキュートです。

2019年10月12日

カルティエ 時の結晶 展

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国立新美術館の「カルティエ、時の結晶」展へ出かけました。

今回は、日本の新素材研究所の会場構成のもと、今世紀に入ってから作られた個人蔵のジュエリーがたくさん見られるのが特徴です。
マットな無垢の木肌(贅沢!)に宝石類がきらめくのは素敵なコントラストでした。

展示品のなかで一番気に入ったものが、1919年に作られたスネークモチーフのネックレス。幸運なことに、撮影可能な展示室にその作品がありました。

繊細さ、詩的な佇まいは他のものと全く異なるオーラを発しています。それ自体が発光しているように明るく輝くのは、高度な技術のなせる技ですが、技術はその姿を残さず、それを纏う身体の存在を感じさせるようなしなやかさと温かみがあります。
そういう観点で、お隣に展示されていた同じスネークデザインの2015年製ネックレスと、比較するのも面白いです。

宝石では、アル・サーニ コレクションのルビーのネックレスが迫力あります。さすが。
ここまで揃えるのに一体どれだけの「少し劣った」ルビーが振り落とされたのかと考えると、気が遠くなります。

宝石以外の素材ではカワセミの羽根に、やはり惹かれました。人の手の一切入らない素材で、発色が圧倒的。
そういえば、世界を旅したルイ・カルティエの蒐集物を見せるアーカイブ展示には、非貴金属とカワセミの羽根だけで作られた清朝の髪飾りもありました。

面白い展示会です。
出かけたときの会場は空いていて、手元足元の暗さと室温の低さを差し引いても快適でした。

「カルティエ、時の結晶」展は12月16日まで。お勧めです。

2019年08月31日

マリアノ・フォルチュニ展

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グラナダに生まれ、ヴェネツィアに没したデザイナーの、多彩な活動領域を見ることができる展示会です。

ちょうど10年ほど前に庭園美術館で『ポワレとフォルチュニー』展を見ていますが、劇場の照明設計や間接照明による室内ランプを手掛けたデザイナーだからこそ、このコスチュームなんだ。と今回の展示会ですっきり腑に落ちました。

流れるようなシルクのプリーツ、ドラマティックな光沢のベルベット、いずれも女性の身体がそれを纏い、動くことで、やわらかな光の効果が無限に続くしくみ。
展示されたコスチュームは金をはらんだ色調が美しく、よい刺激を受けました。

フォルチュニの生地は現在もジュデッカ島で作られているそう。
トップ写真はパドヴァから運河を船でゆき、海からヴェネツィアにアプローチしたときのもの。ジュデッカ島の目印、レデントーレ教会が見えます。

ところで今回マリアノ・フォルチュニーの生涯に触れてみて、生を受けたこの世では、自由に遊んでいいんだとあらためて感じました。

自分を自分で狭めていることはないか、時々点検しなくては! と思います。

2019年08月17日

真夏のしごと

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いつのまにか立秋もお盆も台風も過ぎていました。

この夏は製作が混んでいて、湿度の加減にかなり気を使っています。

蒔絵は漆が固まるのに時間がかかることを利用する工芸技法。
なので、漆の硬化を急激に進める高温多湿環境はとても具合が悪いです。
昔の人はどうしてたのかしらと思いながら、エアコンをフル稼働させ、温度湿度のセンサーも駆使します。

こちらはあと6時間くらい低湿気味にしてゆっくりと、こちらは思い切り加湿して硬化を早めて、と、まるでシェフみたい。

写真の子たちは皆、遠くへ旅立ちます。
可愛がってもらってね。
タグ:リング

2019年08月16日

川本喜八郎 人形展

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三国志展の流れで。

人形劇三国志の、人形美術を担った川本喜八郎さん。その後もたくさんの作品を作られていますが、2010年に亡くなる直前まで、次作の構想と企画を温めていたそう。

その幻の作品が『項羽と劉邦』で、すでに形になっていた人形数体とカシラ多数が展示された折に出かけてきました。

会場には、『項羽と劉邦』のキャストのほかに人形劇『三国志』の人形も展示されており、川本氏のチームで人形製作されていた方のお話を伺うことが出来ました。

氏は特製の衣装を着けた関羽の人形をお守りのように飾っていたとか、馬の人形(日本語合ってる?)は製作委託していたけれども赤兎馬だけは自身の手で拵え、たてがみ部分のオーストリッチの植毛(?)なども嬉々としてなさっていたとか。
そんな裏話のいろいろもとても楽しかったです。

生涯にわたってさまざまな境遇に見舞われる人物でも、人形の顔は多くの場合、ひとつのパターンだけ。
さまざまな角度から下調べして解釈を深め、その人間の本質を顔の造形に表しつつ、さらにはその人間の末路を暗示するような顔つきに作るのだそう。

時に人形が演じるものが人間の演技を凌駕するのはこういう訳かと、ちょっと怖いような面白いようなお話でした。

2019年08月10日

三国志展

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ずっと楽しみにしていた三国志展。
3月の発売日に3594円の3枚セットチケットを購入しておきました。
必要枚数は2枚ですが、そんなことはどうでも良いのです。

写真の関羽像、格好いいです。
中華圏では神様として崇められているので、丁寧に手を合わせる人も。

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川本喜八郎さんの人形ではこの人が一番の美形。曹操はCaoCaoと読むんですね。なんだか可愛い。

会場には主なキャストの人形が展示されていて、衣装の刺繍にいたるまで精緻なつくりを眺められます。

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定軍山で発掘された撒菱(まきびし)、

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董卓の乱で破壊された石碑など、
3世紀に「そこ」にあったものが「ここ」にある!と考えるとドキドキします。
ちなみに会場の展示品の多くは撮影可能。

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出品物の出処はこんな感じで、全部まわったら半年かかりそう。
貴重な機会です。

三国志との出会いは、小学生の頃にNHKで放映されていた人形劇。今思うと贅沢なつくりの番組です。
同じ時期に『画本三国志』も全巻手に入れて以降、何度読み返したか分からないほど。

何がそんなに面白いのか自分でもよく分かりませんが、あの頃から30年経ってもやっぱり楽しいひとときでした。