2019年08月17日

真夏のしごと

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いつのまにか立秋もお盆も台風も過ぎていました。

この夏は製作が混んでいて、湿度の加減にかなり気を使っています。

蒔絵は漆が固まるのに時間がかかることを利用する工芸技法。
なので、漆の硬化を急激に進める高温多湿環境はとても具合が悪いです。
昔の人はどうしてたのかしらと思いながら、エアコンをフル稼働させ、温度湿度のセンサーも駆使します。

こちらはあと6時間くらい低湿気味にしてゆっくりと、こちらは思い切り加湿して硬化を早めて、と、まるでシェフみたい。

写真の子たちは皆、遠くへ旅立ちます。
可愛がってもらってね。
タグ:リング

2019年08月16日

川本喜八郎 人形展

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三国志展の流れで。

人形劇三国志の、人形美術を担った川本喜八郎さん。その後もたくさんの作品を作られていますが、2010年に亡くなる直前まで、次作の構想と企画を温めていたそう。

その幻の作品が『項羽と劉邦』で、すでに形になっていた人形数体とカシラ多数が展示された折に出かけてきました。

会場には、『項羽と劉邦』のキャストのほかに人形劇『三国志』の人形も展示されており、川本氏のチームで人形製作されていた方のお話を伺うことが出来ました。

氏は特製の衣装を着けた関羽の人形をお守りのように飾っていたとか、馬の人形(日本語合ってる?)は製作委託していたけれども赤兎馬だけは自身の手で拵え、たてがみ部分のオーストリッチの植毛(?)なども嬉々としてなさっていたとか。
そんな裏話のいろいろもとても楽しかったです。

生涯にわたってさまざまな境遇に見舞われる人物でも、人形の顔は多くの場合、ひとつのパターンだけ。
さまざまな角度から下調べして解釈を深め、その人間の本質を顔の造形に表しつつ、さらにはその人間の末路を暗示するような顔つきに作るのだそう。

時に人形が演じるものが人間の演技を凌駕するのはこういう訳かと、ちょっと怖いような面白いようなお話でした。

2019年08月10日

三国志展

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ずっと楽しみにしていた三国志展。
3月の発売日に3594円の3枚セットチケットを購入しておきました。
必要枚数は2枚ですが、そんなことはどうでも良いのです。

写真の関羽像、格好いいです。
中華圏では神様として崇められているので、丁寧に手を合わせる人も。

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川本喜八郎さんの人形ではこの人が一番の美形。曹操はCaoCaoと読むんですね。なんだか可愛い。

会場には主なキャストの人形が展示されていて、衣装の刺繍にいたるまで精緻なつくりを眺められます。

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定軍山で発掘された撒菱(まきびし)、

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董卓の乱で破壊された石碑など、
3世紀に「そこ」にあったものが「ここ」にある!と考えるとドキドキします。
ちなみに会場の展示品の多くは撮影可能。

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出品物の出処はこんな感じで、全部まわったら半年かかりそう。
貴重な機会です。

三国志との出会いは、小学生の頃にNHKで放映されていた人形劇。今思うと贅沢なつくりの番組です。
同じ時期に『画本三国志』も全巻手に入れて以降、何度読み返したか分からないほど。

何がそんなに面白いのか自分でもよく分かりませんが、あの頃から30年経ってもやっぱり楽しいひとときでした。

2019年07月09日

ダチョウのこと

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ニセコのダチョウ農園にて。
彼らはほんとうに見飽きない面白い鳥です。

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季節のせいか気が立っている者もいて、それがまた見もの。
威嚇のために広げた翼が、無駄に優雅です。

そういえば小学生の頃、動物園での写生会でダチョウを描きました。

顔が面白くてアップ気味に描き始めたら画用紙に胴体が入らず、首だけで終わるわけにはいかないと無理やり胴を描き込んで、予定通り「寸足らずですね」と評をもらいました。


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巨大な卵は世界最大の単細胞だそうで、白くて厚い殻は世界各地で工芸品になります。
こちらは先日「ビーズ展」で見た、ボツワナのダチョウ卵殻のビーズ。

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丁寧に形を合わせて磨いて、デザインも洗練されていてキレイでした。

卵の使いみちは他にもあり、伺った農園ではダチョウの卵を使ったお菓子を作っています。
出来ることなら目玉焼きを見てみたいものです。

2019年07月08日

北へ

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雲のからむ羊蹄山。
刻々と変化するのが面白くて、一日眺めていても全然飽きない。

ひととき東京をはなれ、大きな景色の中で過ごしました。

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高地にある湿原は、ちょっと等伯風。
霧にとけかかった、神秘的な蝦夷赤松にうっとり。

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ラベンダーの香り、フレッシュなチーズ、鳥の声の響きなどで、五感すべてリフレッシュできました。

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なにか御用? って顔をしている、この方達のことはまた改めて。

2019年06月29日

世界の絣

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来場者がいつもより多国籍だったような。
新宿の文化服装服飾博物館では、9月10日まで世界中の絣を見ることができます。

無数にある色柄のうち、いつ見ても一番のお気に入りは、インドネシア〜フィリピンあたりの昔のもの。

大胆なアフリカの藍、風を感じる琉球諸島の薄物、南アジアのコクのある絹絣、それぞれに素敵で見応えがあります。


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これはウチのかわいい子。
触っていると眠くなるほど気持ちの良い絹絣、カンボジアのピダン。
人物や動物が織り込まれた大判のテキスタイルで、お寺に奉納され天井を飾る目的で作られたそう。
織られた色柄は味わい深くて、ほんとうに見飽きないです。

土地に固有のライフスタイルや素材、作り手と求める人の情熱の交感。
条件が整ったときだけに生まれる美しさ、大切にしたいと思います。

2019年06月17日

今年は西遊記

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満員御礼!
上海京劇院の西遊記。

三蔵法師が天竺へ行くことになるいきさつ、孫悟空と三蔵法師との出会いなど、西遊記のエピソード・ワン的なパートでした。

歌と楽隊のシンクロ具合はいまいちなのに、武生(ウーション・立ち回りの役)のキメと楽隊の息の合わせ方は胸がすくほど完璧。
そして、バレエもそうですが、難度の高い型が滑らかさを伴なったとき、鍛錬に支えられたエレガンスを感じるのが好き。
eleganceの言葉の意味に「優雅・上品」と「正確さ」のふたつがあること、とても良く理解できます。

カーテンコールで拍手しながら、いつまでも良い舞台を見たいなと思いました。

高いレベルを目指す若い人が、これからもたくさん出てきますように。
未来の観客は祈るばかりです。

2019年06月13日

野蛮と洗練 加守田章二の陶芸

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模型のようなビル群のなかの、オアシス。
智美術館で加守田章二の陶芸展を見てきました。

パンフレットに載っている写真も素敵でしたが、実物のほうがずっと良かった!
照明の効果で現れる陰影、ガラスを隔てないことで感じられる肌目が心地よく、足を運んでよかったと思いました。

加守田章二は独立後20年で病を得て、「これからという時に・・」と言われつつ生涯を終えます。

誰にも約束された時間などないのが人生。
探究心が形になったような作品群が、陶器ではなくただ生きた跡のように見えてくる、濃い展示会でした。

2019年05月31日

ビーズ展

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国立科学博物館のビーズ展へ出かけてきました。

この日一番気になったのは写真のタマサイ。アイヌ伝統の首飾りです。
トップ部分は金属製であることが多いのですが、これは漆器(多分、お椀のフタ?)を改造して使っています。珍しい。

ある時期、交易によって得られた和製漆器はアイヌ民族の富の象徴であり、神事に使われることもあったそう。

神聖視するものを身体の真ん中に配置するための装身具をもうひとつ。

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これはエクアドルから。
綺麗な鳥の羽根・・・と思ったら、鳥そのものでした。びっくり!

ビーズ、というと手芸材料を連想しがちですが、糸が通る穴をあけて実際に使われているありとあらゆるもの(あらゆる貝に種、魚のウロコに鉄くず、蜂の頭にヒトの歯・・・) が世界中から集まっていて、ビーズ文化の広さ深さが堪能できます。


ビーズ展の後はクリムト展へ。
発見がないわけではなかったけれど、ビッグネームの展示会は混みすぎで、そこで過ごす時間が豊かに感じられないのが不満。

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このポスター付近では、どこへ逃げてもユディトに見つかるしくみ。
夜に下からライトアップされていたら、きっと怖い!(でもちょっと見てみたい)